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Study Column — Vol.08

共通テスト英語リーディングの
時間管理と読解術

2026.06  |  English Strategy  |  読了時間:約9分

「英語の問題はわかるのに、時間が足りなくて最後まで解けなかった」——共通テスト英語リーディングで最も多い失敗がこれです。試験時間は80分ですが、6つの大問で合計約6,000語以上の英文を読む必要があります。この記事では、時間内に全問解ける時間配分の考え方と、読解速度を上げるための具体的なテクニックを解説します。

時間切れの原因は英語力そのものより「戦略の欠如」であることが多い。単語も文法もわかっているのに時間が足りない受験生は、たいてい全文を均等な集中力で読もうとしている。どこを速く読み、どこにしっかり時間をかけるかを事前に決めておくだけで、同じ実力でも解答できる問題数は大きく変わる。

まず全体の時間配分を決めておく

共通テスト英語リーディングの大問別の目安時間は以下の通りです。第1問(広告・表)に約8分、第2問(短い文章・図表)に約10分、第3問(複数の短文)に約12分、第4問(長文)に約12分、第5問(長文)に約18分、第6問(複数の長文)に約18分。合計80分のうち2〜3分を見直しにあてるイメージです。

配点が高い後半(第5問・第6問)に十分な時間をかけることが高得点の鍵です。前半で時間を使いすぎると後半で焦り、ケアレスミスが増えます。試験前に「第3問まで30分以内」という目標時刻を決めておくと時間管理がしやすくなります。

STRATEGY

「第3問まで30分」を目安にペース管理する

時計を見ながら「今どの大問にいるべきか」を常に意識する。詰まったら飛ばす勇気を持つ。前半に時間をかけすぎることが最大の失敗パターン。

設問を先に読む「設問先読み法」

共通テスト英語の読解では、本文を最初から全部読んでから設問に答えるのは非効率です。設問を先に読んで「何を問われているか」を確認してから本文を読む「設問先読み法」が効果的です。この方法で「必要な情報だけを集中して探す」ことができます。

特に第4問・第5問のような長文問題では、設問を先読みすることで「この段落で答えを探す」という目標を持って読めます。全文を丁寧に理解しようとせず、設問に関係する部分に集中することが速度向上の近道です。

「スキャニング」と「スキミング」を使い分ける

英語の速読には2つの技術があります。スキャニング(特定の情報を素早く探す)とスキミング(全体の大意を把握する)です。共通テストでは両方を使い分けることが大切です。

「〇〇さんは何年に何をしたか」のような事実確認問題はスキャニングで数字や固有名詞を探します。「本文の主旨として最も適切なものは」のような大意把握問題はスキミングで各段落の最初と最後の文を中心に読みます。問題の種類を見て、瞬時にどちらを使うか判断できるようになることが目標です。

SKILL

事実確認はスキャニング、大意把握はスキミング

スキャニング:固有名詞・数字・年号などのキーワードを視線で追って素早く発見する。
スキミング:各段落の1文目と最終文を読んで全体の流れを把握する。本文を全部丁寧に読もうとしない。

具体例で使い分けを確認する

たとえば「イベントは何月何日に開催されるか」という設問なら、本文全体を読む必要はない。日付らしき数字・曜日・月の名前だけを目で追うスキャニングで十分に答えが見つかる。一方「この記事全体で筆者が伝えたいことは何か」という設問では、細部の数字を追っても意味がない。各段落の最初と最後の文だけを拾い読みするスキミングで、主張の流れをつかむほうが速く正確に答えられる。

実践チェック — この設問、どう読む?

設問「このイベントは何月何日に開催されるか」に答えるために、本文をどう読むのが最も効率的ですか?

語彙力より「文構造の理解」が大切

共通テストの長文問題は、知らない単語が出てきてもほとんど解けるように設計されています。単語の意味がわからなくても、文の構造(主語・動詞・目的語)を正確に把握できれば、文意は理解できます。未知語に引っかかって止まるのではなく、前後の文脈から意味を推測して進む習慣が大切です。

長い英文で理解できない場合は、まず主語と動詞を見つけてください。英語の文章は必ず「誰が(主語)」「どうした(動詞)」という核心があります。修飾語句を削って骨格だけを読み取る練習を繰り返すことで、長文読解のスピードが上がります。

解答に迷ったときの判断法

選択肢で迷ったときは「本文に根拠があるかどうか」で判断します。共通テストの英語は必ず本文に正解の根拠があります。「なんとなく正しそう」という感覚で選ぶのではなく、「本文のどの部分がこの選択肢を支持しているか」を確認してから選びましょう。

また、極端な表現(always, never, all, none など)を含む選択肢は正解になりにくいという傾向があります。「〜は常に〜だ」のような断定的な表現は、本文の内容と一部しか合わない場合が多く、誤答になるケースが多いです。

よくある質問

Q. 単語力がまだ十分でないのですが、読解の練習を先にやるべきですか?

A. 両方を並行するのが現実的です。ただし読解練習をするときは「知らない単語が出ても止まらず最後まで読み切る」ことを意識してください。単語力が完璧になってから読解、という順番を待っていると時間がいくらあっても足りません。わからない単語に印をつけて読み進め、後でまとめて確認する習慣をつけましょう。

Q. 設問先読み法をやると、本文の内容が頭に入らない気がします。

A. 最初は違和感があって当然です。設問先読みは「本文を理解しない」ことが目的ではなく、「どこに注目して読むか」の的を絞ることが目的です。慣れるまでは、設問を読んだ後に「この設問に関係しそうなキーワード」を1つだけ意識してから本文に入る、という軽いやり方から始めると移行しやすくなります。

まとめ

✦  「第3問まで30分」を目標に時間管理し、後半に十分な時間を残す

✦  設問を先に読んでから本文を読む「設問先読み法」を実践する

✦  事実確認はスキャニング、大意把握はスキミングで使い分ける

✦  未知語は前後の文脈から推測して止まらず進む

✦  選択肢は必ず本文の根拠を確認してから選ぶ

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